膠原病・関節リウマチの検査、診断の基礎（２）
膠原病・関節リウマチの診断では、まず症状、身体所見から絞り込みを行います。膠原病・関節リウマチの疑いがある場合は、さらに諸検査で絞り込みを行います。
②検査から
- 基本的検査
- 血液検査（炎症反応；CRP、赤沈、白血球数）、尿検査、抗核抗体、X線写真（関節リウマチであればエコーやMRI検査も）
- CRP、赤沈、白血球数の上昇→関節リウマチの活動期、血管炎症候群、ベーチェット病、リウマチ性多発筋痛症、成人スティル病、痛風、偽痛風など
- 白血球の減少、CRPの軽度上昇→シェーグレン症候群、SLE
- 血小板減少→抗リン脂質抗体症候群、血小板減少性紫斑病
- タンパク尿、血尿→SLE、血管炎症候群
- 抗核抗体の高値→SLE、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、強皮症
- 膠原病の鑑別検査
- 特異抗体の有無
- 関節リウマチ：抗CCP抗体
- SLE：抗dsDNA抗体、抗Sm抗体
- 混合性結合組織病：抗snRNP抗体
- 強皮症：抗Scl-70抗体（全身型）、抗セントロメア抗体（限局型）
- 皮膚筋炎/多発性筋炎：抗Jo-1抗体
- シェーグレン症候群：抗SS-A抗体、抗SS-B抗体
- 抗リン脂質抗体症候群：ループス型抗凝固因子、抗CL-β2GPI抗体
- Wegener肉芽腫：cANCA
- 顕微鏡的多発血管炎：pANCA
- 膠原病の確定診断
- 皮膚、血管、筋肉、肺、腎臓、唾液線などの臓器の生検を行う。
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