膠原病悩み相談室（23）
膠原病でお悩みの多くの方から当研究所に寄せられたご相談内容の一部を掲載いたします（個人情報は抹消しております）。ご自分の今後の治療にご活用頂けたら幸いです。
Ｑ．強皮症という膠原病と診断されています４５歳女性です。ここ３カ月ちょっと動くだけで息切れがひどく、全身のだるさがあります。また痰も出ます。強皮症は肺炎にかかりやすいのでしょうか？
Ａ．強皮症は代表的な全身性慢性炎症を起こす膠原病です。
肺の合併症が高い確率で起こります。一番多い肺の合併症は肺線維症で、肺の間質に線維化が起こり、硬くなります。強皮症の40%に起こるとされています。
今回の症状からは、この肺線維症の合併が最も考えられます。
また、肺高血圧症がそれに続発して起こります。単独で肺高血圧症が強皮症に合併するのは１０%と言われています。
強皮症が進行すると食道の動きが悪くなるため、嚥下性肺炎を合併することはありますが、これはかなりの進行例です。また稀ですが肺がんを合併することもありますので、胸部のレントゲン検査はお受けになられてください。
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