膠原病悩み相談室（30）
膠原病でお悩みの多くの方から当研究所に寄せられたご相談内容の一部を掲載いたします（個人情報は抹消しております）。ご自分の今後の治療にご活用頂けたら幸いです。
Ｑ．難病の膠原病と診断されている49歳女性です。今困っている症状は胸やけと息切れです。顔のこわばりや指先の変色も気になります。すべて膠原病からくる症状なのでしょうか？
Ａ．一連のご症状からは強皮症という膠原病と考えます。血液検査では抗核抗体や抗トポアイソメレース抗体が認められます。
強皮症は結合組織に慢性炎症が起こる結果、筋線維芽細胞が異常増殖し、全身の器官の機能障害を引き起こします。
顔のこわばりは、皮下の結合組織が異常増殖していることが原因です。
胸やけは食道の筋肉の運動障害、息切れは肺高血圧症による右心不全、指先の変色は膠原病に特徴的なレイノ―現象（指先の血流障害）です。
強皮症は全身にくまなく存在する結合組織に起こる慢性炎症ですので、どこの器官にも機能障害があらわれる可能性がございます。
■本情報・記事の著作権は全て崎谷研究所に帰属します。許可なく複製及び転載などすることを固く禁じます。無断複製、転載及び配信は損害賠償、著作権法の罰則の対象となります。